ロックビーンズのベーシックトレーニングを受講してきた話

前回の記事で、2022年夏のトレーニングについてまとめた際に、ロックビーンズのベーシックトレーニングを受講した事に触れました。とても有意義なレッスンで、受講後はクライミング練習における動きの意識が大きく変わりました

今回は、レッスンの形式や流れをメインに紹介します。具体的なレッスンの中身については、一つ一つのトピックが専門的ですし、自分も咀嚼しきれていないので、今回は深掘りしないようにします。

 

概要

ベーシックトレーニングは、八王子のクライミングジム「ロックビーンズ」でサービス提供している、予約制クライミングレッスンです。ロックビーンズで課題を登りながら、フォームチェックと改善のアドバイスが受けられます。

 

詳細は以下のリンクを参照ください。

 

 

ロックビーンズでは部活道チャンネルというYouTubeチャンネルで、クライミングにおける動きの基礎を解説してくれています。このチャンネルを見るだけでも大変参考になります。しかし、いざやってみると、なかなか動画内のお手本のようには動けないんですよね。ベーシックトレーニングを受講すれば、動画を見ただけでは気づけない、自分の動きのクセやエラーを認識できます。また、その修正方法も学べます

 

 

受講の流れ

申込

上のリンクにもある通り、メールで希望時間を伝えて、日程を調整します。レッスンでジム営業時間をみっちり埋まるような受け方はしないとの事でした。なので受講枠は多くても1日2〜3枠と思われます。

受付〜開始まで

受講場所はロックビーンズのジム内です。ジムの営業時間中に行うため、通常利用のお客さんの受付等と並行しての対応になります。そのため開始時間は、申込時に決めた時間から若干前後するのが基本です。

開始時間の30分〜1時間前くらいに受付して、セルフでゆっくりウォームアップ後に開始です。

講中

まず最初はカウンセリングで、クライミングにおける悩みや改善したいと思っていることを聞かれます。具体的な悩みがあればそれを、無ければフォームをチェックしてほしいと伝えればよいでしょう。

自分の場合は、以下2つを改善したいと伝えました。

  • 丁寧に足を置いているつもりなのに、動くと足が滑ってしまう事が多い
  • 胸郭を動かして登れている気がしない

続いて、動きのクセをチェックしていきます。自分の場合、ウォームアップ中の登りを見られていて既に指摘内容がほぼ決まっていたようです。壁に取りつく前に、動きのクセや筋力的に弱い部分を教えてもらい、改善するエクササイズを指導してもらいました。

それからは1本ずつ指定された課題を登りながら、動きのエラーを確認・修正していきます。まず1回登りを見てもらい、修正ポイントを教えてもらって、登り直す流れです。強度が高い動きは、課題の中の1〜2ムーブだけを切り出して登ります。

受講後

1時間の受講が終わったら、あとは通常のジム利用になります。ロックビーンズの良質な課題を登って楽しみましょう。

金額

1回1時間あたりの金額は、2022年11月時点で3,800円(ジム利用料を除く)で、これは衝撃的な安さです。クライミング業界での相場はわかりませんが、フィットネス系一般で身体操作の修得を目的としたマンツーマンでの対面レッスンだと、1時間8,000円〜10,000円なんてのもザラだと思います。

 

受講してよかったこと

自分の動きのクセやエラーに気づく事ができた

ライミングの動きは、自己流にしろ誰かに習ったにしろ、誰でも自分なりに染みついた動きのパターンがあるものです。そのパターンが、無駄な力を使わずに効率的に登れるものであったり、関節などの組織にかかる負荷が適切で怪我を誘発しにくいものであれば理想です。

しかし、どのような動きが理想的な動きなのかとうのがわからなければ、どれだけ練習しても、理想的な動きを習得することはできません。以下のmickipediaの記事が参考になります。

ベーシックトレーニングでは、理想的な動き(TO -BE)と自分の動きの現状(AS-IS)のギャップを明確に指摘してもらえます。

例えば自分の場合、「丁寧に足を置いているつもりなのに、動くと足が滑ってしまう事が多い」ことが悩みでした。その悩みをベーシックトレーニングで相談したところ、以下を指摘されました。

 

  • 踵を上げて足先に力を入れようとしているが、形だけになっている。
  • 腰が詰まっておらず、お尻の力を発揮できていない。爪先からお尻まで連動して動けていない。

 

これは結果的には、以下の部活道チャンネルの動画で触れられている事と同じです。

この動画は見た事がありましたし、その内容をふまえて動いているつもりでした。しかし、実際にベーシックトレーニングで見てもらうことで、出来ていない事に気づく事ができました。

この動きのエラーは、仮に自己流で練習し続けていたら、おそらくずっと気づけなかったでしょう。専門家の目線で見てもらう事で、自分では気づけない動きのクセやエラーを、すみやかに炙り出す事ができます。

普段の練習やトレーニングでやるべき事が明確になった

動きのクセやエラーを認識できたら、次はその修正です。動きのクセは染み付いたものですから、修正には時間がかかります。ベーシックトレーニングの受講後、普段の練習やトレーニングで、継続して修正していく事が必要です。

動きのクセやエラーが起きる原因は大別すると2つです。

動きの意識の問題の修正

1点目は、正しい動きをする際に意識した方が良い事がわかっていない問題です。

これについては、ベーシックトレーニングで課題を登りながら、修正する際に意識しておくべきことを教えてもらえます。それらをメモ等にまとめておいて、普段の練習でも活用する事ができます。

何を意識して練習すれば良いかがわかっていれば、練習の質が変わってきます。動きのクセやエラーが自分でもわかるようになるので、一度登れた課題をエラーが無くなるまで登り込む事で、理想的な動きを体に染み込ませる事ができます。

体力的な問題の修正

2点目は体の特定の部位における柔軟性や筋力が足りない問題です。こちらはライミング以外の補助的なエクササイズによる修正が有効になります。これらもベーシックトレーニングでは、個々の動きのクセやエラーの修正に有効なエクササイズを提案してもらえます。

筋トレやストレッチの情報はYouTubeInstagramに溢れています。しかし、自分にとって真に有効なエクササイズがわからないと、どれを選べばいいのかわかりません。無理やり選んでも、本当に効くのか半信半疑では、結果的に継続もしづらいでしょう。

自分の場合を例にすると、腰を詰めた状態で爪先を上げる際に不足している点として、ヒラメ筋と中臀筋の筋力を指摘されました。それらを改善するエクササイズとして、ヒップヒンジした状態でのカーフレイズと、サイドプランクを教えてもらいました。これらはクライミング前のウォームアップの一環として継続しています。