2023年の振り返りと2024年の目標

昨年の振り返りと合わせて、来年の目標設定を行っておきます。

2023年の振り返り

全体

2023年は夏前から指を故障し、秋前に肘を故障してしまいました。幸いそれほどひどいものではなかったため、負荷を下げてリハビリしつつ、一年を通しクライミングを楽しむことができました。クライミングは負荷の高いスポーツなので、ある程度の故障は避けられません。故障した際に、悪化させずうまく対処できた点はよかったです。

その他、7月から職場が変わり、クライミングやトレーニングの頻度や内容をアレンジするのに手間取りました。ジムに行く回数が減っており、その対策はまだ確立できてないので、2024年に持ち越しです。

1月〜5月

6月〜9月

10月〜12月

目標の振り返り

2023年の目標は以下2点でした。

  1. 岩場での二段の完登
  2. 岩場での5.11cのオンサイト

1.岩場での二段完登(未達)

こちらはボルダリングの限界グレード維持を目的に設定していました。こちらは残念ながら未達。年の瀬に登った、田中君のバリエーションラインは、田中君SDと同程度の難易度に感じますが、あやふやなのでノーカウントで。

2.岩場での5.11cのオンサイト(達成)

昨年から繰り越していたこの目標は、年の初めに障子岩のショアーをオンサイトして無人達成。しかし年の瀬に、同じく障子岩で5.11cの野生の風にトライしたところ、コテンパンでした。安定してこのグレードをオンサイトするのは、まだまだといったところ。

その他振り返り

夏に登った御岳の水ポチャ課題や、年の瀬に登った田中君バリエーションラインは、登れるラインかどうかわからないところからムーブを組み立てる面白さがあり楽しかったです。

多くの人が訪れるエリアなので、未登ではないかもしれません。しかし事前に登られた情報がないと、ラインが成立しているのかどうかわからないので、本当に登れるラインなのかドキドキしながらトライを楽しむ事ができました。

2024年の目標

2024年は、仕事と家庭の状況から、あまりたくさんリードクライミングには行けなそうです。そのため、ボルダー力の底上げを図る年にしたいです。

数字的には、以下を目標にします。

  • 二段の完登&三段の課題にチャレンジする
  • 5.12bのレッドポイント

ボルダーは引き続き二段の完登を目標にしますが、三段の課題にもチャレンジしてみます。三段は登れなくてもいいので、経験の幅を広げるところから。

リードクライミングは、久しぶりにレッドポイントを狙うクライミングにシフトします。障子岩のウッシーⅢ 5.12bが昔トライしたまま宿題になっているので、そのあたりをトライできればよいなといったところ。

2023年の全体スケジュール

2022年の全体スケジュールがいい感じだったので、そのまま踏襲します。

1月は仕事の大イベントがあるため、クライミングはあまりできない見込みです。トレーニングもあまりできないかもしれませんが、その場合はそういう時期もあると割り切って、できる範囲でやるつもりです。

その他は、暑過ぎず寒過ぎない時期(4月〜5月と10月〜11月)を成果を狙っていく期間とします(3月はスギ花粉のハイシーズンなので除く)。

2023年10月〜12月のクライミングとトレーニング振り返り

2023年10月から12月は、トレーニングの量を減らして岩でのクライミングに集中しました。今フェーズのクライミングとトレーニングについて、備忘としてまとめておきます。

年の瀬を迎え、パフォーマンスを求めるクライミングはひと段落して、年明けから再起動しようと思います。

全体スケジュールの振り返り

今フェーズ3ヶ月間におけるクライミングの回数は、ジムでのボルダリング3回、岩でのリードクライミング2回、岩でのボルダリング12回でした。仕事が忙しく殆どジムに行けませんでしたが、岩には週1程度行けて満足です。

週一クライミングのみだと、保持力や基礎体力が保てなそうなので、平日に自宅でできるトレーニングを1,2回行いました。

ライミングの振り返り

この秋はなかなか丸1日岩場に行くタイミングが取れず、空き時間を見つけてボルダリングに行くことが多かったです。

ルートクライミング

2回障子岩に行くことができました。

1回目は以前から温めていたフィフティストーム5.11aにトライし、無事オンサイト。障子岩では最もスケールがあり、ここ数年短いルートばかりトライしていたのもあって、大変充実しました。

2回目は、こちらも以前から温めていた野生の風5.11cにオンサイトトライ。こちらは全くお話にならず、とても一撃できる感じではありませんでした。ラインどりの読みも見事に外れ。

ここ2年ばかり、障子岩で5.11台のオンサイトトライを続けてきましたが、少し頭打ち感が出てきました。5.11後半〜5.12前半のレッドポイントトライにシフトして、リードクライミングの実力底上げをするのがよさそうです。

ボルダリング

主に土日のどちらかの午前中を使って、田中君の岩に通いました。登りたい課題がなかなか登れず、結局この秋はほぼこの岩のみ。トータル11回通いました。

田中君岩の左下からスタートして田中君に抜けるバリエーションラインの他、金子君や小野君をトライ。金子君は早々に登れましたが、バリエーションラインはムーブがなかなか固まらず。ムーブができてからも、長さがあるのでヨレてしまい、リップ落ちを繰り返し。年の瀬に何とか登り切る事ができました。

 
 
 
 
 
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小野君の方は、まだまだ試行錯誤中。じっくりやります。

 

体力トレーニングの振り返り

今フェーズは岩でパフォーマンスを出すことに集中し、体力トレーニングは現状維持できる程度の量に減らしました。基本的に、岩に行ける日は岩に行くようにし、ストレングストレーニングが7日〜10日に1回入るような感じです。

全身のストレングストレーニン

ウェイトトレーニングを自宅で行いました。セット数は、夏のトレーニングシーズンは3〜5セットずつ行っていたところ、今フェーズは2セットに減らしています。

  • 上半身プッシュ:オーバーヘッドプレスの日と腕立て伏せの日を交互に入れ替え
  • ヒップヒンジ・スクワット:クリーンデッドリフト
  • 上半身プル:インバーテッドロウ

保持力トレーニン

ライミングシーズンにおける保持力トレーニングはいつも悩みます。やり過ぎるとクライミングのパフォーマンスに悪影響がありそうですし、やらな過ぎると保持力が低下してしまいそうに感じるので。

今フェーズは以下の動画で紹介されている方法を試しました(18:46〜22:13)

 


www.youtube.com

この方法の特徴は、クライミングする日のウォーミングアップとして保持力トレーニングを行うという事です。i-vouのような携帯型ハングボードがあれば実施できるので、岩でもジムでもやりやすいです。実施後は全力で保持できるレベルまで指も温まりますので、本気トライ前の準備にもなり一石二鳥です。

持久力トレーニング兼スキル練習

今フェーズは仕事が忙しく、平日は全くジムに行けませんでした。そのため、普段ジムで行っている持久力トレーニングやスキル練習は殆どできませんでした。

持久力については、ジムに行けない分を補うため、ハングボードで補助トレを何日か行いました。しかし、あまり計画的にできたわけではありません。今後またジムに行けない事が続く際に、どれくらいの頻度で補助トレを行うか、事前に計画する必要があると感じました。

ケガの状況

8月頃から左肘の外側が痛くなっていました(テニス肘)。ガストンで押さえ込むムーブが特に痛むので、そのムーブを含む課題は避けつつ、キネシオテープで保護しながらクライミングは継続。11月後半頃に概ね痛みがなくなり、キネシオテープ無しでクライミングできるようになりました。現在ほぼ怪我故障のない状態なので、このままキープしたいところ。

2023年6月〜9月のクライミングとトレーニングの振り返り

2023年6月〜9月のトレーニングサイクルが終わりました。パキった指のリハビリや、職場の異動による環境の変化など、イレギュラーな要素もありましたが、やるべきことはやりきれたかなと感じています。備忘としてまとめておきます。

全体スケジュールの振り返り

年間スケジュールの中の位置付けでは、6月〜9月は基礎的な体力向上を目指す期間として、体力トレーニングに比重を置く計画でした。概ね計画通りでしたが、9月中頃にジムでランジを繰り返していたら軽いぎっくり腰になってしまい、少し早めにトレーニングボリュームを落としています。

サイクルとしては、1週間に筋トレの日を2回、クライミングの日を2回、計4回体を動かすようにしました。ジムや岩でのクライミングは、登る時間に加えて移動時間が必要で、どうしても時間がかかります。一方、筋トレは自宅で1時間あればできます。仕事や家庭の事情でクライミングの時間が十分取れなくても、筋トレにより体力を維持したり向上したりできるので、精神衛生上もとても良いです。

 

 

体力トレーニングの振り返り

基礎的な体力向上をテーマとし、ストレングストレーニングをトレーニングのベースに据えました。

基礎体力トレーニン

全身のウェイトトレーニングは、今までと概ね同じ種目を継続で週2回。体調や帰郷の予定に合わせて少しメニューをアレンジしました。

  • 上半身プッシュ:オーバーヘッドプレスの日と腕立て伏せの日を交互に入れ替え
  • ヒップヒンジ・スクワット:クリーンデッドリフト
  • 上半身プル:インバーテッドロウの日と懸垂の日を交互に入れ替え
  • 補助トレ:リバースリストカール

 

今回のプログラムでは以下2点を変更しました。

  1. バーベル種目を減らした
  2. デロードウィークを導入した
変更点1 バーベル種目を減らした

ヒップヒンジ・スクワット系はフロントスクワットをなくしてデッドリフトに統一、上半身プルはベントオーバーロウをなくしてTRXを使用したインバーテッドロウに変更しています。理由は以下の2点です。

  • 煩わしいバーベルの付け替えを減らすことで、気楽にトレーニングに臨めるようにする
  • 自宅でやっているので、潰れる危険性のある種目を減らす

特に1点目は、モチベーション維持の意味で結構よかったです。どんなトレーニングも続かないと効果が薄いので、続けやすい工夫は大事だなと感じます。

デッドリフトのフォームは背中を立てるクリーンデッドリフトで行っています。このフォームだとスクワットと重複する刺激も多いので、当面これでいってみようと思います。

変更点2 デロードウィークを導入した

今まではデロードウィークは入れてなかったのですが、今回は4週に一回入れました。

ウェイトトレーニングでは日毎や週毎に負荷を上げていきますが、デロードウィークは意図的に負荷を減らす週を入れます。それにより疲労を軽減し、翌週から再びフレッシュな状態で質の高いトレーニングを行うことができるようになります。また、継続して体を追い込まないようにすることで、怪我のリスクを下げることもできます。

デロードウィークにより、体力的にもメンタル的にも良い効果があったと思います。特にメンタル面で、トレーニングを継続しやすくなる効果が大きかったです。翌週はデロードウィークだというのがわかっていると、今週を乗り切れば一休みできるという安心感があるため、多少辛いトレーニングでも頑張れます。

デロードウィークは、そういう考え方があることは知っていましたが、具体的なやり方がよくわからなかったので導入してきませんでした。「肉体改造のピラミッド トレーニング編」を読み、デロードウィークのプログラミングがなんとなくわかったので、今回導入してみました。「肉体改造のピラミッド トレーニング編」は、ウェイトトレーニングのプログラミングの考え方が非常にわかりやすく実用的にまとめられており、とてもお勧めです。

 

 

 

保持力トレーニン

3月にパキッた左人差し指が完治していなかったので、左手と右手でメニューを分けて実施しました。

自分は片手でフィンガーボードにぶら下がる事ができないので、片手ずつ行うメニューをフィンガーボードで実施することはできません。そのため重りをぶら下げたi-vouを持ち上げる形式で、片手ずつメニューを組みました。右手は4本指ハーフクリンプ、左手は人差し指を除いた3本指ハーフクリンプで、それぞれに適した重量を用いています。

8月頃に概ね完治したので、Go 100を少しアレンジしたメニューを1ヶ月実施(3秒ぶら下がり17秒レスト×6回をオープンハンド2セットハーフクリンプ2セット)。パキる前まで保持力が戻りきったかは怪しいですが、焦ってもしょうがないので、この状態でシーズンインします。

ライミングの振り返り

岩でのクライミング

例年だと夏でも1〜2週に1回は岩に行くのですが、今回は月1回程度で少なかったです。7月に会社で異動があり、環境や役割が大きく変わったため、休みが取りづらかったのが理由です。

それでも近場の御岳に行って、水ポチャ課題で涼を取りながらクライミングを楽しむことができました。

命ください岩の近くに、泳いで渡れる岩があり、何本か課題を登りました。けっこう面白いと思うので、モノ好きな方がいたら、ぜひ登って感想を聞かせてください。流れが急なので、くれぐれも水難事故にはご注意を。

 
 
 
 
 
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スキル練習の振り返り

今年もロックビーンズのベーシックトレーニングを受講してきました。クライミングシーズンとなる秋までの練習ポイントを確認したかったので、梅雨入りしてすぐに受講しています。

フィジカル面では、胸郭周りの硬さと腹斜筋の弱さを指摘いただき、ストレッチ法などを学びました。スキル面では、足の母指球でホールドを踏み抜く体の動かし方を学びました。

その後のジムでのクライミングは、「腰を詰める」「足を踏み抜く」をテーマに、週1〜2回練習。あまりたくさんの事を一気に詰め込んでも身につかないので、テーマを絞りました。

これまでは、ホールドを踏んでいるつもりでも、実はしっかりと力をホールドに伝えきれていないと感じる違和感がありました。この夏の練習を通して、だいぶ違和感が解消し、コツがわかったような気がします。

 

 
 
 
 
 
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ケガの状況

ケガは以前ほどひどい慢性痛は減りましたが、今回もちょこちょこ痛めたところがありました。

パキッた左人差し指

3月頃にパキッた左人差し指は、保持力の欄にも書いた通り、概ね完治しました。

軽いギックリ腰

9月中頃にジムでランジムーブを繰り返していたら、右の腰にピリッとした感覚が走り、翌日からだいぶ痛みが出て苦労しました。整形外科での診断では、仙腸関節付近を痛めたようです。少し休んでから徐々にトレーニング再開して、概ね完治。

テニス肘(左)

2年くらい前から、左肘はゴルフ肘(手のひらを上に向けた状態で、肘の内側が痛む)の症状がありました。概ね完治していたのですが、8月頃から肘の外側が痛む(テニス肘)ようになってしまいました。あまりひどくはないのですが、少し気になります。キネシオテープで保護しながらとりあえず経過観察。

 

 

【書籍紹介】BEASTMAKING ビーストメイキング クライマーのための保持力強化トレーニング

ライミングの保持力トレーニングを解説する書籍「BEASTMAKING ビーストメイキング クライマーのための保持力強化トレーニング」が2023/9/4に発売されることが発表されました。クライミングの保持力強化だけを掘り下げた日本語書籍の発売は初めてで、保持力不足に悩む人にとっては画期的な事ではないでしょうか。発売前ですが、今回原著を読み直したので、少し内容を紹介します。

 

 

著者の紹介

著者のネッド・フィーファリーは、フィンガーボードで有名なビーストメーカーの共同創立者です。彼は仲間たちと共にイギリス・シェフィールドで岩登りに熱中していました。

彼らは荒い岩質であるグリットストーンの岩を登った後でも、指皮に負担をかけずにトレーニングしたいと考えていました。しかし既製品は目の荒い樹脂製で、指先から出血することも度々でした。そのため、滑らかな木製のフィンガーボードを自分たちで開発したのが、大学在学中の2007年です。

ビーストメーカーと名付けられたそのフィンガーボードは、おそらく世界で最も有名なフィンガーボードとなりました。日本でも多くのクライミングジムに設置されています。

 

Beastmaker 2000

Beastmaker 2000

  • Beastmaker(ビーストメーカー)
Amazon

 


ネッドはビーストメーカーを活用したトレーニングを行い、8Cとグレーディングされた課題を何本か完登しています。また、8B+のフラッシュも達成しています。本人曰く、体力やスキルに秀でているわけではないが、レーニングを組み立ててやり抜く才能があったので、少しずつ強くなっていき、その結果として良い成果が出ているとの事です。

奥さんはオリンピアンでもあるクライマーのショウナ・コクシーで、本書の中でも所々でショウナのトレーニング事例が触れられています。

本書の内容は体力トレーニングに特化

本書は冒頭にも書いた通り、「クライミングの保持力を鍛える」ための書籍です。かなり狭い領域にフォーカスしており、入門書ではありません

ライミングが上達するためには、スキル・体力・メンタルの3領域を鍛える必要があります。そのため多くのクライミング入門書は、その3つの領域の鍛え方を浅く広く取り上げて解説するものになります。

本書にはスキルの要素(クライミングのムーブ解説・練習方法など)や、メンタルの要素(完登に至るまでの精神的な心構え・準備方法など)は、殆ど載っていません。体力トレーニングに特化しています。

本書の目次は以下の通りです。

 

  1. レーニングの基本原理
  2. レーニング計画
  3. 指の力
  4. 能動的指力と受動的指力
  5. フィンガーボードを始めよう
  6. グリップタイプと指のフォーム
  7. フィンガーボードのエクササイズ
  8. フルクリンプは鍛えるべきか
  9. ピンチ
  10. ボードトレーニン
  11. 持久力トレーニン
  12. フットレストレーニン
  13. 腕のトレーニン
  14. 体幹
  15. 柔軟性と可動性
  16. 手と上半身のメンテナンス
  17. クイックセッション
  18. プロのアドバイス

 

3章から12章がいわゆる保持力のトレーニンを扱っており、全18章のうち10章を割いています。その他の章も引きつけの力や体幹のトレーニングであったり、柔軟性のコンディショニングなど、体力の向上にフォーカスした内容となっています。

著者のトレーニングに対する考え方

本書ではフィンガーボードのトレーニングプログラム(何秒間何回フィンガーボードにぶら下がると良いか等)ももちろん紹介されています。しかしそのようなレーニングプログラムの情報は本書の一部に過ぎません

本書のポイントは、なぜ保持力を鍛える方がよいのかという理由や、トレーニング方法を組み立てるための基礎となる考え方を提示してくれている事です。それらを、科学的な知見や著者の経験をふまえて、わかりやすく解説してくれています。

いくつかポイントを以下に紹介します。

ライミングが最優先、体力トレーニングは補助的に

本書は保持力のトレーニングに多くのページを割いています。しかし、"保持力をトレーニングするだけでクライミングが上達する"とは主張していません。

ライミングは複雑なスポーツです。100メートル走のような単純な動作の繰り返しだけが求められるわけではありません。そのため、基本的にはクライミングをたくさん行って様々な動きを習得する事が、強いクライマーになるためには必要というスタンスです。ただし、ただ単にたくさんクライミングを行うだけだと効率的ではありません。ライミングをたくさん行いつつ、保持力を代表とした体力トレーニングを補助的に加えることが、成長を早め、怪我のリスクを減らす最高の手段である、として推奨されています。

ライミングに加えて補助的に保持力トレーニングを行った方がよい理由

ただ単にクライミングを行うだけではなく、補助的に保持力トレーニングを行った方が良い理由はなんでしょうか。それは多くのクライマーに取って、保持力がクライミング能力全体の向上を妨げる制限因子=「弱い環」となりやすいからです。

初心者の頃は定期的にクライミングするだけでクライミング能力が向上していきます。クライミングは複雑なスポーツなので、壁や岩の中でどのように動けば効率的なのか、学習する事が沢山あります。そのため、クライミングを始めて数年は、それらクライミング特有の動きを修得する事で、どんどんクライミング能力か向上します。また保持力自体も、それまでホールドを保持するような動きに慣れていない人が殆どです。そのため敢えて補助的な保持力トレーニングを行わなくても、クライミングするだけで保持力も向上します。

しかし、そのような初心者ボーナスとも言える時期を過ぎると、保持力が弱い環になってきます。クライミング特有の動きは充分洗練されていたとしても、ホールドを保持できない事が原因で登れなくなってきます。また、保持力も既に一定程度向上しているので、ランダムに課題を登っているだけでは、更なる保持力の向上に必要なトレーニング刺激が得られなくなってきます

このような段階になってくると、何も考えずにクライミングするだけではなく、戦略的にプログラムを組んで保持力を鍛える方が効率的になってきます。

保持力の効率的な鍛え方

保持力の鍛え方は、表紙のイメージからフィンガーボードのことばかり書いてあると思うかもしれませんが、そうではありません。大きく2通り紹介されています。

  1. 保持力を鍛えることに集中したクライミングを行う
  2. フィンガーボードでトレーニングする
保持力を鍛えることに集中したクライミングを行う

これは例えば、苦手なホールディングが出てくる課題にたくさんトライする事であったり、強傾斜の課題やムーンボード等の課題を登る事です。できるだけクライミングのみを行いながら保持力を鍛えたい場合は、この方法がよいでしょう。ただしポイントがあって、一手一手の強度を高く保つことと、弱点であるホールディングに集中する必要があります

漠然とジムで目についた新しい課題を登るようなやり方だと、この2点がなかなか満たされないことが多いです。10章の「ボードトレーニング」では、このようなクライミングレーニングを飽きずに効果的に続けるプログラミング方法が、具体的に紹介されています。

フィンガーボードでトレーニングする

フィンガーボードでのトレーニングは、本書では最も時間効率がよく安全に保持力を鍛える方法として紹介されています。

フィンガーボードは負荷を調整しやすいです。そのためレーニング効果の高い負荷を短時間でかける事ができます。またぶら下がる際に負荷をゆっくりとかける事ができるので、実際のクライミングのように急激な負荷がガツンと関節にかかることもありません

注意点として、フィンガーボードばかりやって実際のクライミングを疎かにしないようにと記載されています。クライミングはスキルスポーツなので、鍛えた保持力を活かせるようにムーブの練習もきちんと行いましょう。

保持力の向上には時間がかかる

効率的な保持力のトレーニングの考え方を提案する本書ですが、繰り返し述べられている注意点があります。それは保持力の向上には時間がかかるということです。数日や数週間で向上するものではなく、月単位、年単位で徐々に向上させていく必要があるという事が強調されています。

保持力のトレーニングでは、まず神経系が反応し、数週間で保持力が向上します。しかしそれらの反応は、今ある筋肉や腱・靱帯の量や質の範疇で起きるものです。理想的な保持力の向上は、筋肉や腱・靱帯が肥大して土台となり、その土台のうえで神経系が適応する事の繰り返しです。しかしそれには月単位、年単位の時間がかかります。

ありがちな事例として紹介されているのは以下のようなものです。

  1. 保持力が足りてないと感じる
  2. 数週間フィンガーボードでトレーニングして保持力の向上を実感する
  3. 保持力向上のスピードが遅くなるのでトレーニングをやめる
  4. 半年くらいして、保持力が足りてないと感じる→2に戻って繰り返し

このパターンだと、土台となる筋肉、腱、靱帯の大きさはいつまでも変わらず、結果的に時間を無駄にしてしまいます。

本書では、保持力と柔軟性は一年中なんらかのトレーニングを継続すべきと提案しています。

能動的指力と受動的指力

本書において特徴的な考え方がもう一つあります。4章の「能動的指力と受動的指力」です。

指力を鍛える際に、様々なホールディングの種類毎に鍛える必要があるというのは、比較的一般的な考え方だと思います。「能動的指力と受動的指力」は、それらのホールディングを大きく2つに分類する考え方です。

ざっくり言うと以下のような違いがあります。

  • 能動的指力・・・ハーフクリンプ、フルクリンプ、ピンチなど、ホールドをしっかり握り込む力
  • 受動的指力・・・オープンハンドなど、指先の摩擦力を利用してぶら下がって離さない力

この2つを分けて考えるのはなぜでしょうか。能動的指力では、手のひらの中にある筋肉(虫様筋や骨間筋)が活躍します。これらは受動的指力では積極的に使用されません。そして、オープンハンドで指を引っかけて登る癖のある人は、能動的指力が必要な薄いピンチなどでしっかり握り込もうとしても、虫様筋や骨間筋が発達していないので握り込めないのです。

もちろん能動的指力ばかり鍛えていると、オープンハンドで指を引っかけて省エネで登るような登り方に対応しづらいです。しかしこの場合は、能動的指力で鍛えた筋力は無駄にはならず、体の動かし方のコツの修得で対応できる範囲が大きいです。

両方の指力に対応できるようになっておくべきですが、特に能動的筋力を使うホールディングを避けていると手のひらの筋肉群が発達しません。そのため、できるだけ能動的筋力を鍛えるように心がける事を、本書では推奨しています。

余談

本書の英語版では、縁あって、私の家のトレーニングボードの写真が掲載されています。

数年前の英語版刊行に際して、出版社から、自宅にトレーニングボードを設置している写真の募集がありました。応募したところ、著者のネッド・フィーファリーの気に入ったとのことで、掲載に加えて、出来上がった書籍を一冊送っていただいたのでした。

日本語版にも写真は掲載されてるのか、購入して確かめてみようと思います。

2023年1月〜5月のクライミングとトレーニングの振り返り

関東地方も梅雨入りしました。岩登りに集中するのはひと段落して、トレーニングに軸足を移します。今フェーズのクライミングとトレーニングについて振り返っておきます。

岩でのクライミング振り返り

今年の目標としていた5.11cのオンサイトを達成できたのはよかったところです。

昨年末に取り付いたものの一旦クライムダウンして降り、オンサイトトライを継続していた障子岩のショアーを、1月早々にトライ。出だし3ピンにギュッと核心が詰まっているボルダールートで、足が決まらず落ちそうになりましたが、なんとか持ちこたえてオンサイト。5.11cのオンサイトは3本目ですが、小川山屋根岩一峰の河5.11c以来、実に9年ぶり!

一方で、左手の人差し指をパキッてしまったのは残念な点でした。今回のフェーズは、スギ花粉の季節が終わるまでは体力トレーニングをしっかり行い、4月〜5月は岩でのクライミングに集中する計画でした。概ねその計画どおりに進めてましたが、岩でのクライミングに集中しようとしていた矢先の4月にトレーニングで受傷(後述)。痛みが出ない範囲で騙し騙し登りましたが、フラストレーションが溜まりました。

その中でも、長らく宿題だった裏榛名の卓越風を登れたのはよかったです。以前はできなかった上部が今回は苦労せずムーブを起こせて成長を感じました。

パキる前には、某所のクラックボルダーである閻魔帳にトライ。何度か通いましたが決めきれず。マントリングの力不足を実感しました。また、秋川方面でこーへーさんに案内してもらった開拓ボルダーは、スケールがありカッコよかった。トラッドでもまた行きたいところです。

体力トレーニングの振り返り

ストレングストレーニン

全身のウェイトトレーニングは、今までと概ね同じ種目を継続で週2回。1〜2月はトレーニング期間として徐々に重量を増やし、3月以降はメンテナンス期間としてボリュームを半分(重量は維持)にしました。

  • 上半身プッシュ:オーバーヘッドプレスの日と腕立て伏せの日を交互に入れ替え
  • ヒップヒンジ・スクワット:デッドリフトの日と、バーベルフロントスクワット+シングルタックフロントレバーの日を交互に入れ替え
  • 上半身プル:ベントオーバーロウの日と懸垂の日を交互に入れ替え
  • スクワット:バーベルフロントスクワット
  • 補助トレ:リバースリストカール

前フェーズで、デッドリフトやオーバーヘッドプレスのフォームがいまいちと感じました。そのため、重量はだいぶ落としたところから開始してフォームが崩れないように意識。おかげでフォームはだいぶ整ったような気がします。

保持力トレーニングは1〜2月はGo100。終了後の測定では、20mmエッジの7秒マックスが5kg向上。そこまではよかったんですが、3月に刺激を変えようと、インターバル短めの3-6-9ラダーにしたのがよくありませんでした。5回目のセッションでフルクリンプをしてる際に左手人差し指を受傷典型的なA2腱鞘炎でした。フルクリンプはしばらくトレーニングしてなかったところ、一気に負荷をかけ過ぎたかと反省。いい勉強になりました。

 

スキル練習

ジムでのクライミングは、あまりトレーニングを意識せず、スキル練習に終始。地道に体力トレーニングを行ってきた成果か、だいぶ胸郭が動くように感じてきたので、その辺りを登りながら自然に動かせるように繰り返しました。

 

その他には、ホームジムの草コンペにover40枠で参加して3位に入賞。半年前は11位だったので、少しは強くなってるのかな?自信がつく結果で嬉しかったです。

トレーニング計画を組み立てる際に気をつけること

ライミングがうまく強くなるために、トレーニングしようと計画を立てることは、多くの人がやった事があるでしょう。しかしながら、継続できずに頓挫してしまったり、やり切ったとしても思い通りに成長できなかった、という経験も多いのではないでしょうか。

効果が高く成功しやすいトレーニング計画の立て方について、6つの原則を紹介する動画が先日公開されました。とても納得のいく内容でしたので、今回はそちらの内容を噛み砕いて解説します。

動画の解説は、当ブログでしばしば紹介しているクライミングコーチのSteve Bechtelです。

”なぜ?”から始めよう(START WITH WHY)

これは、辛いトレーニングを継続して効率的に成長するためには、なぜそのトレーニングを行うのかという理由を納得して実施することが大事、ということです。

レーニングは、必ずしも楽しいものではありません。岩やジムでただ登りたいように登っていた方が当然楽しいです。それなのに、単調なワークアウトを繰り返したり、忙しい時間の合間を見つけて早朝トレーニングしたり、嫌になることもあるでしょう。

そのような時に、"なぜ"そのトレーニングを行うのか、しっかりとした理由を納得できていれば、前向きにやり切る事ができます。誰かがやっているトレーニングだからやってみようかな、くらいの理由で始めたトレーニングは、きっと長続きしないでしょう。

全部強化しようとするのはやりすぎ(EVERYTHING IS TOO MUCH)

この原則は、一定期間のトレーニング期間において、強化するポイントは1つか2つに絞ったほうが良い、ということです。

ライミングが強くなるために弱点だと感じていることを挙げてみると、5つも6つも挙げられるかもしれません。保持力、柔軟性、体幹、持久力、などなど。それら全てについて、改善するためのエクササイズをプログラムに詰め込みたくなります。しかし詰め込みすぎると結果的に、各々の要素が殆ど向上しないなんてことになりがちです。

あるトレーニング期間に、例えば持久力を向上しようと決めたら、持久力に対するトレーニングは集中的に量を増やします。そして、その他の要素(保持力や柔軟性など)に対するトレーニングは、現状維持できる程度の量にとどめるようにします。

動画では、わかりやすいように、読書を例えに挙げています。30冊の本を1冊1日1ページ読むのと、1冊の本を1日30ページ読むのとでは、後者のほうが効率的に本の内容を吸収することができるでしょう。

最終地点をイメージしてトレーニング期間をスタートする(BEGIN WITH THE END IN MIND)

これは、トレーニング期間の最後の時点で、どれくらいの能力レベルに達していたいかを目標として設定して、そこから逆算し、最初の時点のトレーニング負荷を決めるということです。

ハングボードで保持力を鍛えることを例に考えてみましょう。15mmのエッジに数秒しかぶら下がれないとして、もっと長くぶら下がれるようになりたいとします。

レーニング期間の初日から15mmのエッジにぶら下がり、限界まで耐えるというやり方でも、徐々にぶら下がれる時間は伸びていくと思います。しかし、徐々に計画的に負荷を増やすのが難しいです。また、常に全力でのトレーニングになるので、怪我のリスクも高まります。

逆算して最初のトレーニング負荷を決めるとはどういうことでしょう。例えば、「Go 100」は良いプログラム例です。15mmのエッジに20秒×5回ぶら下がれるのを1ヶ月後の目標としたとき、プログラムの最初の時点では35mmのエッジに20秒ぶら下がることからスタートします。これはおそらくかなり簡単に感じる強度ですが、そこから始めるのでよいのです。

目標の能力レベルに向かって、数ヶ月のトレーニング期間を通して、無理なく少しづつ負荷を上げていくようにするのがポイントです。

向上した能力は必ず低下する(WHAT GOES UP MUST COME DOWN)

これは、トレーニング期間を経て向上した能力も、トレーニング期間を終えたら必ず一定程度低下することを織り込んで計画を立てよう、ということです。

例えば、冬の間トレーニングして、春は岩場でのクライミングに集中するとします。そうすると、トレーニング直後の向上した能力が10だったとすると、春のクライミングシーズンが終わったときには8くらいに落ちている、というようなイメージです(実際は単純に1つのパラメーターで数値化できるものではないですが)。

逆に言うと、春のクライミングシーズンで必要となる能力が8なのだとしたら、冬のトレーニングで目指す能力レベルが8であっては困る、ということです。トレーニング期間が終わって能力レベルが下がることを織り込んで、冬のトレーニングで目標にする能力レベルは10を目指す必要があります。

より長期的な目線で考えてみましょう。春のクライミングシーズンが終わった段階の能力レベルを、クライミングの能力のベースラインと考えます。そうすると、持続的に能力を向上させていくということは、このベースラインの数値を向上させていくことと捉えることができます。定期的にトレーニング期間を設けても、10→8→10→8→10→8・・・と繰り返しているだけでは、成長しているとは言えません。10→8→11→9→12→10・・・といった感じで、ベースラインの能力が徐々に成長していくことが重要です。

回復は重要(RECOVERY IS A REAL THING)

これはシンプルにそのままのメッセージです。トレーニングにおいて体力が向上するのは、トレーニング直後ではなく、疲労が抜けて回復した時です。そのため、良いトレーニング計画は、疲労をしっかり抜けるように組み立てられている必要があります。

また、年齢が30代以降になったり、よりハードな課題にチャレンジするようになると、回復も遅くなっていくので、疲労を抜くことは更に重要になっていきます。

少しづつでも負荷を上げていく(GO ONE BETTER)

最後は、トレーニングの基本原則である漸進性過負荷の原則です。体は、トレーニングによるストレス(負荷)に適応して成長していきます。そのため、継続して成長していくためには、前回のワークアウトより少し大きなストレスをかけるように計画する必要があります。

これは当たり前に感じますが、実践するのは結構難しいです。漫然とジムに行って、2時間ボルダーの課題にトライして帰るということを繰り返していても、本当に強度や量を徐々に上げていっているのか、なかなか把握できません。トレーニング記録をつけて、前回より1トライ増やすとか、トライ数は変えずに1トライだけ課題のグレードを上げるとか、少しづつでも負荷を上げていく事が重要です。

2022年の振り返りと2023年の目標

2023年になりましたので、昨年の振り返りと合わせて、目標設定を行っておきます。

2022年の振り返り

全体

2022年は一年を通してケガもなく、クライミングを楽しむことができました。体にかける負荷や休息期間のちょうどよいバランスが、ようやく掴めてきた気がします。

詳細は以下の記事に記載しましたので、今回は目標達成状況だけサラッと振り返ります。

1月〜6月

6月〜9月

9月〜12月

目標の振り返り

2022年の目標は以下3点でした。

  1. 岩場での二段の完登
  2. 岩場での1級のフラッシュ
  3. 岩場での5.11cのオンサイト

達成できたものも達成できないものもありました。

1.岩場での二段完登(達成)

こちらはボルダリングの限界グレード維持を目的に設定していました。1月に湯河原のトワイライトを登って、無事達成。

2.岩場での1級のフラッシュ(達成)

今まで取り組んだことのなかった、ボルダリングでのフラッシュ。どのくらいのグレードが一撃できるのか、実力を押し測るところからのスタートでした。11月に某所のGTをフラッシュして、無事達成

3.岩場での5.11cのオンサイト(未達)

久しぶりにリードクライミングに復帰。障子岩に通って、多くのルートにオンサイトトライすることができました。残念ながら目標は未達。5.11bは、完全なオンサイトではないですが、障子岩のニトロが一撃できたので、そのあたりが今の実力と捉えています。

その他振り返り

グレード以外のところでいうと、よい仲間に恵まれてバラエティに富んだクライミングができたのもよかったです。

年初に湯河原でザイオンゲート左のクラックを掃除しながら登ったり、秋には秋川のボルダーの開拓に誘ってもらって一から岩にラインを引く楽しみを感じることができました。

2023年の目標

2023年も引き続き継続的に練習とトレーニングを積み重ねて、実力を伸ばしていきたいです。年齢は46歳になりますが、まだ伸び代は感じられています。継続あるのみ。

数字的には、以下を目標にします。

  • 岩場での5.11cのオンサイト
  • 岩場での二段の完登

2022年は目標を3つ設定しましたが、少し幅が広過ぎてとっ散らかってしまった感があります。そのため、目標は2つに絞りました。

リードクライミングは2022年に未達だった5.11cのオンサイトを引き続き目標にします。5.11cは2014年以前に2回オンサイトした事があります。そのベースラインにクライミングの総合力を戻す目安になると捉えています。

ボルダーは2022年と変わらず二段の完登です。引き続き現状グレードで経験を広げるのが目的となります。

2023年の全体スケジュール

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2022年は6月〜9月だけトレーニングに集中する期間としていました。しかし、残りの10月〜5月の8ヶ月間全てを本気でクライミングする期間としてしまうと、精神的な負担が大きく、集中力が保ち辛いと感じています。また、体力もだんだん落ちていきそうです。そのため、10月〜5月の中でも、本気のクライミングに集中する期間と、クライミングを気楽に楽しむ期間に分けるつもりです。

具体的には、暑過ぎず寒過ぎない時期(4月〜5月と10月〜11月)を成果を狙っていく期間とします。3月もよい季節ですが、スギ花粉のハイシーズンでもあるので除きました。

残りの期間は体力向上に焦点をシフトし、岩でのクライミングは成果を求めず気楽に楽しむようにします。ボルダーのムーブを探ったり、リードではオンサイトグレードより少し上のグレードのレッドポイントにトライするのがよさそうです。