2021年9月〜12月の振り返り

2021年9月〜12月のトレーニングブロックが終わったので、実績をまとめておきます。今フェーズの計画のポイントは、「岩でのクライミングに集中する」ことと、「ノンリニアサイクルでトレーニングする」の2点です。概ね計画通りに進められたかなと思います。

 

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良かった点

岩で登りたかった課題を登る事ができた

今フェーズは、当初の予定通り岩でのクライミングに集中する期間にすることができ、以前から登りたかった課題も何本か登る事ができました。

 

10/18 背骨(初段) 榛名山金剛岩

10/31 田中君SD(二段)御岳

11/20 シークレットパラダイス(二段?)秋川

12/22 ファンタジスタ(二段?)湯河原

 

指や肩の痛みを気にせず、登りたい岩を登る事ができ、充実したシーズンだったと思います。言う事なしです。

背骨は20年前、田中君は15年前にトライしていて、登れなかったものです。それが40代半ばになって登れるようになった、というのは感慨深いものがあります。

 

 

また、今年最後に登った湯河原のファンタジスタは、登っている最中の姿勢が余り崩れなかった点に満足しています。ジムで意識して練習している基礎的な動きが、意識しない状態で自然と出るように、だんだんなってきている気がします。

 

 

 
 
 
 
 
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ノンリニアサイクルのトレーニング効果を確認できた

今フェーズの前半は、ストレングスの日・パワーの日・持久力の日を繰り返す「ノンリニアサイクル」で行いました。ノンリニアサイクルは初めての経験でしたが、全体的には、自分に合ったトレーニングサイクルだったと感じています。

基本的な流れは以下のような感じで、これを8回繰り返しました。

  • ストレングスの日 : 自宅で高負荷の筋トレ
  • パワーの日 : ジムや岩での高強度のボルダー
  • 持久力の日 : ジムで低強度のボルダーをたくさん登る

個人的に良いなと感じたのは、持久力の日が間に入ることで、体への負担を大きく上げずにクライミング量を増やすことができたことです。以前は、週に3日トレーニングするとしたら、3日間全て高強度のボルダーをやっていました。そのやり方だと、筋肉の疲れは回復しても、腱や靭帯の回復が追いつかず、故障につながっていたように思います。ノンリニアサイクルの場合、持久力の日は体の負担が少ないです。一方、量はたくさん登るので、クライミング動作の練習になるし、しっかりクライミングした満足感も感じられます。

また、開始前後で行った体力測定数値は、概ね上がっていました。まだ1サイクル回しただけなので、確実にトレーニング効果が得られているとは言い切れないですが、少なくとも、もう数サイクル回してみる価値はあるかな、という印象です。

体力測定のやり方は、前回の記事で紹介したやり方で行っています。

10月下旬からはトレーニング負荷を減らした(テーパリング)

当初は、年末までもう1回、ノンリニアサイクルを回す予定でした。しかし、少し疲れが溜まってる感じがありました。具体的には、以下の症状です。

  • 眠りが浅く、夜中に2〜3回目が覚める
  • お腹を壊す事が多くなる

ちょうど岩でのクライミングに集中したいシーズンに入ることもあり、トレーニング負荷を減らすことにしました。

レーニングのやり方はノンリニアサイクルで変更ありませんし、強度も変更ありません。減らしたのは、それぞれの日毎のトレーニング量で、大体半分程度の量に減らしました

疲労の症状的には、12末時点でだいぶ改善しています。夜中に起きることが減り、お腹の調子も安定しました。岩でのパフォーマンスもよかったので、うまく負荷を減らす事ができたように感じます。

競技スポーツにおいて、本番の試合にパフォーマンスをピークに持ってくるために、試合前の一定期間トレーニング量を減らすことを、テーパリングと言います。クライミング関連書籍では、クライマーズバイブルロジカルプログレッションでも紹介されています。それらを見ると、テーパリング期間は1〜2週間が一般的なようです。今回はトレーニング量を減らした期間は2ヶ月以上で、少し減らし過ぎたかもしれません。まだ岩場のシーズンは続くので、テーパリングのやり方も、何回か実験してみるつもりです。

パワートレーニングとしてのクライミングを行うことができた

前フェーズで指のリハビリがひと段落したので、あまり体の痛いところを気にせずに全力でクライミングできたのは嬉しかったです。そのおかげで、ジムや岩場でのマックス強度に近いボルダリングを行う事ができ、パワーをしっかり鍛える事ができた感触があります。

パワートレーニングは、高強度かつ高スピードな動作で行うのがポイントです。なので、疲れて高強度・高スピードが維持できなくなったら、それ以上続けても意味がありません。そのため、量をやり過ぎないように、あらかじめ本数を決めてトライするようにしました。具体的には、ジムではオンサイトできるかできないかのグレードの強傾斜課題を6課題選んで、全部で12トライするというやり方で行っています。人によって、最適な課題数は異なると思いますが、私の場合だと、それ以上やるとパワーが落ちる感じがしました。

 

 
 
 
 
 
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また、今フェーズは傾斜のあるパワフルなボルダーをトライする事が多かったので、岩で登った日もパワートレーニングの日とカウントしました。しかし、岩でのクライミングは、登る事自体が目的なので、トレーニング効果はおまけみたいなものとして捉えていました。

 

持久力トレーニングの日にスキル練習の時間もしっかりとれた

持久力クライミングをする日にスキル練習もする、というルーティンが出来上がったのもよかったところです。だいたい、前半30分から1時間でウォームアップ+スキル練習(4級まで)、後半45分で持久力クライミング(Low Load Density)という流れです。

持久力クライミング自体も、易しい課題をたくさん登るので、いいスキル練習になります。しかし、制限時間内で数をこなすトライをしていると、気になった動きをやり直してエラー修正する事はやりづらいです。そのため、この時間はスキル練習をすると明確に決めて、トライを動画に撮って見直して、意図した動きになっていなければ修正をするようにしました。

スキル練習をしていて気づいたのは、初見のトライをエラー無しで登れるのは、自分の場合6級までという事です。エラーというのは、例えば肩がすくんだり、脇が締まっていなかったり、体の軸が横に流れたり、みたいな事です。5級になると大抵1〜2ムーブ、4級だと半分くらいのムーブでエラーが出ます。スキル練習では、同じ課題をエラーが出なくなるまで繰り返し登るようにしました。

悪かった点

肘の痛みは完治せず

8月のイベント「サマーキャンプ」に参加した後くらいから、左肘の内側が痛くなりました。かなり前から慢性的に痛めていて、ここ数年は落ち着いていましたが、また痛くなった感じです。

ストレッチやコンプレフロスでセルフケアして、だいぶよくなりました。しかし、ムーブによって痛い時があります。休むべきか、このまま徐々に治せるか、悩ましいところです。

お尻を打撲して1週間強制レスト

非常に恥ずかしいのですが、ファンタジスタをトライしている時に、左のお尻を岩に強打してしまいました。幸い骨には異常なしで、1週間のレストで復帰しています。本当は年末年始に1週間レストして体を休めようと思っていたが、12月なかばに前倒しで強制レストになってしまいました。岩で、マットを外して尻から落ちるというのは、安全管理が全くできていないという事で、反省しかありません。